ジャンベ(正確にはジェンベ)は西アフリカの太鼓です。木を刳り貫いた胴体にヤギの革が張ってあり、打面の大きさは直径20CM~40CM。横から見ると胴体の中央部がくびれていて、打面の反対側が空洞になっています。バチなどは使わずに素手で叩く楽しい太鼓です。
7月に山羊皮を手に入れたときに、ジャンベの革の張り替えをしました。その様子を。
*DAY 1*
まず、古いジャンベの革を取り除きます。干しておいた皮は、水につけてやわらかくし、所々に残っている肉や脂肪をナイフでそぎ取ります。頭の部分をハサミで切り取ると、なんとなく気持ち的に扱いやすくなりました。使う部位は、やっぱりど真ん中。そう思って、ちょうど背中の真ん中に当たる部分を直径30センチほど切り取りました。これを筒の上に被せて引っ張ります。予想以上に伸びます。
しかし、背中の部分、ちょうど背骨の上に当たる部分は、皮に太い筋があり、その部分だけ伸縮率が違いました。打面は出来るだけ均一な方がいいので、ちょっと申し訳ない気もしましたが、別の部位で再挑戦することにしました。
次は、左の肩からわき腹にかけての部分を、さっきよりも大きめに40センチほど切り取りました。前足の方向に行くにしたがって、毛の生え方が少しづつ違ってくるのが分かりました。背中の方が毛の密度が濃いようです。
今度は、皮の厚さも均一です。初めはあまり強く張りません。軽く被せて形を整える程度。筒の上部よりもひとまわり大きい鉄輪の下を通し、この鉄輪を紐で引っ張ります。
*DAY2*
一日置いた皮は適度に水分が飛び、濡れせんべいぐらいの固さになりました。ここから少しづつ紐を締めて、皮をがっちり張っていきます。ただ焦りは禁物。毎日少しづつ、緩やかに革を張ることが重要です。というか、多分重要です。
面白いことに少し湿り気のある部分の毛がぽろぽろ抜けてきました。打面の毛は抜けてもいいんだけど、側面の毛は出来れば飾りに残しておきたいところです。なので、極力側面には触れないように、紐を引っ張ります。
*DAY3*
ずいぶん乾燥して、周りの部分はすでにカチカチに固まっています。それでもまだまだ伸びます。打面の厚さもまだまだ完成品の三倍くらい。叩いてみても、くぐもった音が出るだけでとてもジャンベとはいえない状態です。
そのくせして、革が放つ強烈な動物臭は一向に消えません。ジャンベ本体も余った皮も庭においてあるのですが、その強烈な臭いは、事務所の中まで漂ってきます。これは何とかしなくては。
*DAY4*
夜中にずいぶん外が騒がしいので、窓から外をのぞいてみると、野良犬たちが外に干してあった皮を奪い合っていました。守衛のダスタオが犬を追い払ってくれたおかげで、ジャンベ本体は無事でしたが、余った皮はしっかり持っていかれてしまったようです。まぁ、余った皮の使い道も特に思いつかなかったし、犬の腹に収まったんだったら、これはこれでよし。
*DAY5*
今日も紐を引っ張ります。そろそろ力いっぱい、鉄の棒を使って全力で紐を締め上げます。しかし、あんまり強く紐を引っ張りすぎたせいか、鉄輪に巻いてある紐が切れてしまいました。仕方なく鉄輪を取り外そうとしましたが、革の端が固まってしまって、うまく取ることができません。仕方なく、もう一度革を水につけて、やわらかくしてから取り外しました。せっかくここまで張ったのに、3日分くらい後戻りです。新しい紐で、鉄輪を巻きなおし、またいつもの手順の再開です。
*DAY6*
前日にはずいぶん後戻りをしてしまった気分でしたが、水につけてふやけた革はあまり縮んではいなかったようです。引っ張ったときの、紐の遊びがずいぶんと長くなってきました。叩いた時の音も、低音はしっかり響くようになってきました。
*DAY7 / DAY8 / DAY9*
毎日、少しずつ紐を締めます。少しづつですが、まだまだ革は伸びます。まぁ、でも、そろそろ完成かな。打面が小さいせいもあって、期待していたほど心地の良い音はでませんが、ばっちり満足。この作業行程、なかなか楽しかったです。紐を引っ張っている間は無心になれるし、余計なことを考えないでいられます。やっぱりものづくりは楽しいです。
というわけで、ジャンベの革張り換えでした。
これからも、暇なときには、叩いたり、引っ張ったりしてみます。今度はもっとでっかいジャンベでやってみたいなあ。
最近のコメント